平成29年の静岡県の刑法犯認知件数は、前年比1,228件減の20,869件で戦後最少となり、町においても前年度30件減の231件と、刑法犯認知件数は減少しました。

これは、町民の防犯活動や防犯カメラの増加など、犯罪を警戒する地域社会の目が密になった結果と考えられており、防犯カメラや地域の防犯活動が犯罪減少に大きく貢献しているといえます。

一方、さらなる地域防犯や子ども安全対策の強化を町に求める声や、犯罪に対する不安を解消するためにさらに多くの防犯カメラの設置が必要と考えている町民は多いようです。

これは、防犯カメラの捉えた画像が被疑者の検挙につながったことが頻繁に報道されることで犯罪抑止効果が高まり、そのことで町民の犯罪に対する不安が解消されるという防犯カメラの効力が、社会的に広く認知されてきているためと考えられます。

このように、安全安心な町づくりを進めていくうえで、防犯カメラは必要不可欠なものであり、効果的かつ効率的な設置を行う必要があります。

全国で発生している事件について、防犯カメラが捉えた画像データが解析され、被疑者の特定・検挙につながっていることが報道等を通じて世間に広く周知されています。犯行に及ぼうとする者にとっては、防犯カメラにより確実に検挙されることを強く認識され、犯行を思い留まることとなり、犯罪を抑止する効果が期待できるのです

そのためには防犯カメラを町内の必要な場所にバランス良く配置し、より効果的で効率的な運用を行い、犯罪のない安全安心なまちづくりを推進するための設置目的を次のとおり規定します。

犯罪抑止

犯罪者に防犯カメラの存在を気づかせ、犯行に及ぶことを思い留まらせる効果を得る。

犯罪に対する不安軽減

防犯カメラの設置により、犯罪が発生しづらくなり、より安全になったことを周知することで、町民の犯罪に対する不安を低減させる。

捜査への活用

防犯カメラが捉えた画像を捜査当局へ提供し、捜査当局が画像の解析により被疑者が特定、検挙され、そのことを周知することで一層の犯罪抑止と町民の不安軽減につなげる。

平成30年度～令和4年度の5か年にて、防犯カメラの設置を進め、その後は、社会情勢、犯罪の発生状況等の諸条件を踏まえ、見直しを行っていくこととします。

町民の生命と財産、安心安全を守る上で、防犯カメラの設置をより効果的で効率的なものにしなければなりません。町教育委員会、地区安全会議、裾野警察署等の関係各機関と協議し、地域の要望等を参考に町が設置場所を決定していきます。

平成28年～平成30年中の不審者事案を調査した結果、町全体では南小学校区に不審者事案が集中しました。したがって南小学校区を早期に整備する必要があると考えられます。

なお、南一色、下長窪、納米里、中土狩等についも不審者事案が集中している箇所があるため、順次整備していきます。

具体的な設置箇所の決定にあたっては、次の事項を勘案して慎重に決定することといたします。

1. 潜在的に犯罪の多い場所
2. 犯罪の標的が多い場所
   ・人通りが多い
3. 犯罪が発生した場所
4. 犯罪が発生しやすい場所
   ・人通りの少ない
   ・死角になる部分が多い(見通しが効かない路地・植栽が繁茂している場所など）
   ・空き地や工場、大きな寺社、駐車場、墓地などがある
   ・夜間、照明が少ない
5. その他
   ・防犯カメラの設置要望が多い
   ・犯行に及んだ者が逃走経路として利用しやすい（幹線道路・裏通り）

個人情報保護の必要性

防犯カメラが捉えた画像を捜査当局に開示し犯罪の捜査に使用することで、防犯カメラの存在価値が一層高まり、設置効果を向上させることができます。このため「長泉町防犯カメラの設置及び管理運用に関する要綱」及び「長泉町個人情報保護条例」の規定に基づき、適正に公開します。
個人宅等が写る場合にはプライバシーに配慮し、別紙2「プライバシーマスクについて」の考えに基づいたマスキング(黒塗り加工)処理により公開しないこととします

画像データの管理方法

防犯カメラが捉えた画像については、要綱を遵守し適正に管理するものとします。

不審者事案などを基に裾野警察署生活安全課と協議して決定します。